頭のいい段取りの技術

周りの満足度が下がる理由は、段取りが悪いために本人の十分な仕事時間が取れなくなるからです。その結果、アウトプットの品質も低くなり、次工程の人の満足度が下がるわけです。

段取りの悪い人は、周りの人に自分の仕事のアウトプットが待たれているという意識が希薄です。人に待たれているという自覚がないので、本人にはプレッシャーになっていない。ですから、自分ひとりで処理し、完結すればそれで役割が果たせたと勘違いしているわけです。

いわば、「段取りの悪い人」の一つの特徴は、「自己中」(自己中心的)です。”自分さえよければいい”という近視眼的な感覚で仕事をしているわけです。自分の仕事で、次工程の人に「満足を与えよう」という根本発想がない。

もしも、自分が「段取りが悪い」と感じたときには、すでに周りからは「自己中」という評価が与えられているかもしれません。

藤沢 晃治
日本実業出版社

¥ 1,365

(2007-12-20)

すぐに解決!段取り術

「二度と仕事のためすぎはしない!」と心に決めたなら、その時々で仕事に優先度をつけていくとよい。新しいプロジェクトが始まったら、忘れずに新しいファイルを用意して、重要度がA、B、Cのどれかを判断するのだ―そう、目標への直結度を考えながら。

毎週、できれば月曜日の午前中に、その週に使うファイルすべての優先度を見直しておくとよい。重要な案件が何かを思い出すきっかけになるだけでなく、当初の優先度は低かったが、時間の経過とともに緊急度が高まってきた仕事に目を向けるチャンスともなる。

重要度は低いが緊急の案件。これには必要以上の時間を割かないことだ。いつまでも抱えているような仕事ではないのだが、できるだけ早く済ませて、重要な案件に注意を戻そう。

安全管理の現場力―スタッフへのアドバイス

職場の人員構成の変化とともに、人と人のコミュニケーション、人と人のつながりはややもすると薄れがちとなり、携帯電話や、メール交換等を通じて必要最小限の情報をやりとりすることがコミュニケーションだと思われています。

しかし、本当の意味でのコミュニケーションとは、お互いの「心」を大切にすることが原点だと思います。やはり、顔と顔を合わせて、目と目を見ながらの話し合いこそ心のこもったコミュニケーションではないでしょうか。人間には喜怒哀楽というものがあります。この喜怒哀楽がもっともはっきりと現れるのは人の顔なのです。お互いの喜怒哀楽を肌で感じながらの話し合いこそ大切だと思います。

ゼロ災運動の原点はそこにあるのです。

コンクリートなんでも小事典

私たちの生活を支えてくれた(高度成長期に整備された)構造物は年齢でいうと40歳から50歳になろうとしており、近年においてはその劣化によって造り替える必要が生じているものも見られるようになりました。これらの構造物を建設した時代は、技術者・研究者を含めほとんどの人がコンクリートは永久的であり、メンテナンス・フリーであると考えていましたが、昨今の劣化問題は、コンクリートは「生き物」であることを認識させる結果になりました。現代は、悪くなった構造物を造り替えるのではなく、適切にメンテナンスしてできるだけ長生きをさせることが要求されています。コンクリートは、適切に製造、施工し、メンテナンスすれば半永久的であること、昨今の問題に関していえば、コンクリートに罪はなく、それを扱う人間のほうに非があることを理解していただけると思います。

ローマ亡き後の地中海世界 下

外交では、右手で殴っておいて左手を差し出す、というようなことをよくやる。手を差し出すくらいならば殴らなくてもよかったではないか、と言う人は、善意の人であることは認めるが、外交とは何かはわかっていない、と言うしかない。もちろん、殴らないで済めばそれに越したことはない。だが、殴られてはじめてOKする、という例が多いのも事実であった。

この時代の人であったマキャアヴィッリは、憎悪されても軽蔑だけはされてはならない、と書いた。また、政治では愛されるよりも恐れられるほうを選ぶべきだ、と書いている。なぜなら人間は、自分を愛してくれる人は簡単に捨てるのに、怖れている相手からは容易に離れられないからである、と言うのだ。個人の間の問題ではなく国と国の間の問題をあつかう外交では、軽視されたり軽蔑されたりすることは実害をもたらすことにつながるゆえに、絶対に避けねばならない最重要事なのであった。

ローマ亡き後の地中海世界(上)

人間とは、良かれ悪しかれ、現実的なことよりも現実から遠く離れたことのほうに、より胸を熱くするものである。つまり、心がより躍るのだ。中世人の信仰心が高まったからこそ、十字軍は起こったのである。だがその信仰心の向う先は、聖地でなければならなかった。聖地の奪還であったからこそ、あれだけ多くの人々を巻き込んだ、あれほども長くつづいた大衆運動になったのである。拉致された不幸な人々の奪還では、一時的には十字軍であっても、連続した十字軍にはならなかったのだ。そしてこれが、ヨーロッパの歴史では、地中海の海賊という一千年もの間つづく現象が、重要視されること少ない理由ではないかと思っている。

未来のモノのデザイン

未来のデザインが目指すのは、車を運転し、食事を作り、健康を管理し、床を掃除し、何を食べ、いつ運動すべきかを教えてくれるようなスマートな機器の開発にあることは明らかである。人と機械の間には大きな違いがあるにもかかわらず、タスクがきちんと特定され、環境条件がうまく制御できて、機械と人間の間のインタラクションを必要最小限に制限できるなら、知的で自律的なシステムは役に立つ。ここでの挑戦は、我々の活動をサポートし、技能を補い、ストレスを与えることなく、喜び、便利さ、達成感を与えてくれるように、生活の中に知的な機器を取り込むことである。

ドナルド・A・ノーマン
新曜社

¥ 2,730

(2008-10-25)

地震と防災―“揺れ”の解明から耐震設計まで

自分が天から授けられた人生の3分の1は親のために、3分の1は子供のために、そして残りの3分の1が自分で自由に使える部分だと心得てほしい。そうしなければ、世代間のバトンタッチが滞り日本は滅びてしまう。ひょっとして日ごろ気付かないことが、地震が起こると顕在化するのではないか。地震の被害は鯰のせいばかりではない。人間社会が日ごろもつ歪みに原因がある被害も多いのではないだろうか。そんな思いが頭をよぎることがある。

地震防災でよくいわれる言葉に自助、共助、公助というのがある。公助は国や地方自治体などの公の機関の助け、共助は地域の助け合い、そして自助は自分や家族で頑張ることである。神戸の子供たちが考えてくれた「一人の百人力より百人の一人力」の一人の百人力は公助とそれに頼る姿勢を表し、百人の一人力は自助、共助で一人一人が防災を心がけることを表している。公助は最後の手段である。

「聞く力」を鍛える

聞く力は、モティベーション(M)、リソース(R)、そしてスキル(S)の三力が相互作用的に結合して働く総合的な力である。そして、その三力のひとつひとつが、それぞれけっして単純でない力である。モティベーションは、多様な要因が複雑に絡んで変化する力である。それを高め、維持することは容易ではない。また、リソースとしては、じつにさまざまな力が必要になることがわかった。そのどれもが、ただ一時的な努力では獲得できないものばかりである。そして、スキルは、時間をかけて訓練・練習することによってはじめて高めることのできる力である。

聞く力スキル向上のためのガイドライン

  1. 責任を持つ
  2. 決断する
  3. 興味を持てる面を見つける
  4. 話し手や話し方でなく、内容を優先する
  5. 評価を控える
  6. 熱くなり過ぎない
  7. ポイントをつかむ
  8. エネルギーを注ぐ
  9. 注意を散漫にさせるものと闘う
  10. 聞く心を鍛える
  11. 心を開いておく

ユニバーサル・デザインの仕組みをつくる―スパイラルアップを実現するために

建築や都市環境は人間が社会生活を送っていく上での基本的な装置です。その中で人間は暮らし続けてきたのに、今になって反映されないニーズがあることに気付いて、それを再検討しなければならないということ自体、ある意味で不幸なことかもしれません。そういう意味で、ユニバーサル・デザインはそれが達成されたときには議論の必要がなくなるという「自己消滅型」の考え方といえるでしょう。

ユニバーサル・デザインの終わることのない活動を支えられるのは、様々な人とのふれあいの中から態度変容、行動変容を起こした人たちです。その意味で、ユニバーサル・デザインを支えるもっとも大きな要素は人材であるといえ、そういった人を少しでも増やしていくために、常に人材を育てるといった視点での活動が求められるのです。