環境アセスメント(environmental impact assessment)

開発事業の実施を決定するにあたって、その行為が環境にどのような影響を及ぼすかについて調査、予測、評価を行い、その結果を公表して広く意見を聴取、それらを踏まえて、よりよい事業計画を作りあげるための社会合意形成ツールである。わが国では、1993年に制定された環境基本法環境アセスメントの推進が位置付けられたことを契機として、1997年に環境影響評価法が成立した。

野生生物保全技術

河川水辺の国勢調査(National censuses on river environments)

国土交通省河川局が実施している生物調査で、国土交通省管理の一級水系109全水系と、すべてではないが都道府県知事管理の一級河川区域および二級河川を対象としている。1990年(平成2年)から開始され、植物、魚類、底生動物、哺乳類・両生類・爬虫類、鳥類、陸上昆虫類について、生物相と河川環境との関連性について基礎情報を収集している。

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河川法(Liver raw)

「河川について、洪水、高潮等による災害の発生が防止され、河川が適正に利用され、流水の正常な機能が維持され、及び河川環境の整備と保全がされるようにこれを総合的に管理することにより、国土の保全と開発に寄与し、もつて公共の安全を維持し、かつ、公共の福祉を増進することを目的とする」(河川法第一条)。1997年に旧法が改正され、河川整備に環境保全が内部目的化されたほか、管理対象に樹林帯(河畔林など)が加わり、河川整備などに対して学識者からの意見を受けることや住民参加がうたわれている。

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隔離(isolation)

交配可能な遺伝的同質の集団が、何らかの要因により別々の集団に分離され、相互に交配ができなくなる状態。地理的隔離、生殖的隔離および生態的隔離などが知られている。日本のように、島嶼で地形の起伏の大きな地域では、地理的隔離によって異所的種分化が生じたと信じられている例は多い。

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撹乱(disturbance)

洪水や山火事などの自然現象により、安定した生態系が破壊され、遷移の進行を妨げること。撹乱は生態系のあらゆるレベルにおいて構造、組織、機能に及ぼす破壊的作用である。河川の氾濫原などのような撹乱が日常的におきている場所では、パイオニア的な撹乱依存種が見られる。

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外来種(alien species)

自然分布地以外の地域に導入された種。その種の定着により、導入先の生態系に悪影響が及ぶときには、特に侵略的外来種とよぶ。外来種は国外外来種と国内外来種に大別され、特に後者の場合は安易に導入されてしまうケースが多く、補食圧による導入先の生物相の破壊や地域個体群の遺伝子撹乱などを生じている。

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階層構造(植生の)(stratification)

植生の林冠や草冠から地表に向かって階層的に分布する植物群で、光や風の遮断効果により発達する。たとえば、照葉樹林では高木層、亜高木層、低木層、草本層などのように区分するが、実際には、明確な階層が認められない地域や群落も多い。なお、階層構造が複雑に発達すると、植物の多様性が高まり、多くの動物の生息も可能になる。

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エッジ効果(edge effect)

生息・生育地が、人為環境などの野性生物に好ましくない環境に接している場合には、同一面積であるときその接合延長が長いほど、影響が大きい。保全生態学では、このような周縁効果による悪影響をエッジ効果とよぶ。すなわち、島状に孤立した生息・生育地であれば、細長い形状よりも円形であるほうが影響は少ない。なお、複数の環境が隣接するときに生物群集の境界部では、多くの環境要素が混在するため、生物の種数や個体数が多くなることも、同じエッジ効果とよぶ。この場合はエコトーンとほぼ同義に使われる。

野生生物保全技術

森林が道路で分断された場合、道路建設は、道路敷となる森林の直接的破壊はもちろん、道路敷になっていなくても、林内環境をその何倍も消滅させる効果をもつ。林内と林縁部は、日射量や土壌の水分条件、また外部からの他生物の影響などにより環境が大きく異なる。こうした場所は、たとえ見かけ上は森であっても、もはや純森林性動物の生息地ではなくなっている。

環境を守る最新知識 ビオトープネットワーク―自然生態系のしくみとその守り方