美しい国づくり政策大綱を受けて2004年6月に、「景観法」と「同法施行関係整備法」、「都市緑地保全法等改正法」のいわゆる景観三法が国会で成立した。
景観法は日本初の景観保全に関する基本法だ。従来は自治体が独自の条例で景観の保全などに対処してきたが、国の法的な裏付けがなく規制には限界があった。
景観法の成立によって、自治体は景観計画を定め、計画で指定した区域の建築物などに対して、色彩などの変更命令が出せるようになった。計画で指定した区域の重要な建築物や土木構造物を「景観重要建造物」と指定し、その建造物の意匠などの変更を許可制にすることもできる。さらに、景観法では、NPO(非営利組織)やまちづくり公社が、景観づくりなどに関与できるようになった。
このほか、都市緑地保全法などが改正されたことによって、緑地保全地域での緑化率規制の導入なども盛り込まれた。
日経コンストラクション 2005.2.11
美しい国づくりへの指針
国土づくりで景観に配慮することを目的として2003年7月、国土交通省は「美しい国づくり政策大綱」を公表した。公共事業で景観アセスメントを確立するとともに、景観づくりのガイドラインを制定。さらに景観づくりの基本となる景観法を制定し、景観を点検するために住民や自治体の意見を生かす仕組みを作ることなどが盛り込まれた。
具体的な施策として、2003年度には歴史的な景観が保存されている17地区を対象に、景観に配慮した道路の防護柵を設置した。国交省は2004年3月、「景観に配慮した防護柵の整備ガイドライン」を制定。全国一律だった防護さくの色を、周辺の景観に調和させることができるように変えた。このほか、2008年度までに約3000㎞の電線類の地中化も進める。

日経コンストラクション 2005.2.11
外来
農作物に被害を及ぼしているアライグマ、絶滅危惧種を捕食するジャワマングース、カミツキガメ・・・・・・。環境省の専門家会合は、国内の生態系を外来種から守るため、37種類の動植物を第一次の規制対象に選定した。釣り客に人気のあるオオクチバスについては、結論を半年先送りするはずだったが、小池環境相の強い指示でリストに追加された。
「外来種」とは、外国から持ち込まれた生物を指す。中でも、「在来種」の駆逐や植生の破壊など生態系に重大な影響を与える動植物は、「侵略的な外来種」とされる。
同省は2003年1月、この対策を中央環境審議会に諮問する際、「移入種」と呼んでいたが、生物学者らから「『外来種』の方が適切」と指摘された。答申は、明治以降に入ってきた生物に対し法制度の整備を求めた。野外で見つかった数は約二千種に上る。
昨年成立した特定外来生物被害防止法に基づき、規制対象となる第一次指定は、自然保護団体が求めていた354種との開きが大きい。セイタカアワダチソウや上海ガニなど148種は「要注意外来生物」にとどまった。
「外来」は、「外来思想」のように「外国から来ること」という意味のほか、文字通り「外から来ること」も意味する。環境省は、国内のある地域から他の地域に移された動植物も外来種に含めている。病院では「外来患者」の略として使われ、患者への診療(室)を指す場合もある。
略奪
次世代の森林に移り代わることを更新というが、更新を伴わない伐採は略奪である。その時の利益だけを考えて、更新のことを考えない略奪的森林伐採は、その地域の住民の生活の場を奪い、周辺の森林破壊の誘因になっていく。森林破壊はその地域の住民の生活に必要なエネルギーや資材を失うだけでなく、表層土壌の破壊・流亡と洪水の増大による農業生産の場を失う。そして森林の減少・劣化が積算されると、地球規模の環境変動に大きな影響を及ぼすことになる。二酸化炭素を吸収・貯留し、地球規模の炭素循環に寄与している森林の減少・劣化は大気中の二酸化炭素濃度を増加させ、地球温暖化の一因となっている。
特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)
特定外来生物等の選定に係る意見の募集(パブリックコメント)が開始されました。
今回、外国産クワガタムシについては、見送られています。理由は、現在、飼われているのが、逃げてします。子供の夢を壊してしまう。等、様々なようですが、外来生物の回収作業については、行政が一丸となって、仕組みを造っていくことが重要だと考えます。
また、子供の夢については、将来の子供が、図鑑の中でしか、在来のクワガタやカブトムシを知ることが出来ない方が、より多くの夢を壊してしまうものだと考えます。
特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(外来生物法)
他感作用(allelopathy)
ヨモギの群落をかき分けて、根際を見ると、そこには他の植物の実生などはほとんど見当たらない。またクルミの樹の下ではナス、トマトなどが育たないことも知られている。このように、植物はいろいろな化学物質を生産して、同種あるいは異種の発芽や生育を阻害していることが知られている。これをアレロパシー、他感作用と呼んでいる。
アレロパシーは、ブタクサ、セイタカアワダチソウ、ヒメジョオンなどをはじめたくさんの植物で知られ、なかには自身の発育に悪影響を持つものさえ知られている。植物の群落の発達や遷移、水や栄養塩そして光をめぐる競争に直接・間接に大きな影響を与えていると考えられる。
エコトーン(ecotone)
2つあるいはそれ以上の異質な生態系、例えば森林と草原、岩浜と砂浜、湖と岸辺などの間に見られる接点あるいは移行地域、すなわち推移帯(エコトーン)の生物は、重なりあっているそれぞれの群集の生物に加えて、推移帯に特徴的で、そこにしか住めない固有種が存在することが多い。したがってそのような場所では生息する種数と個体密度は、隣接地域より一般に高くなっている。
人間も多くの場合、推移帯の生活者であると言える。森の中に住む場合は、森を切り開いて草地など開けた場所を作り、逆に草地に住むときは、木を植えて森を作ろうとする。さらに池を掘り、流れを作ったりする。すべて林縁を長くし、あるいは多くの推移帯を作るための努力と言えよう。人もまた多くの動物と同じように、単調より多様を好み、そこに安らぎを感ずる本性を持っている。
トマトはなぜ赤い―生態学入門
遺伝的浮動(random genetic drift)
集団の遺伝子構成はいろいろな要因で変化する。自然選択はある遺伝子の割合を多くし、突然変異は遺伝子の多様性を増加させる。また集団内での交配の頻度の偏りは地理的に遺伝子組成を変化させる。これらは生物的な要因が関与した遺伝子組成の変化だが、世代から世代ヘ遺伝子が受け継がれるとき、まったく確率的に生じる遺伝子の組成の変動があり、これを遺伝的浮動と呼んでいる。
トマトはなぜ赤い―生態学入門
同所的種分化(sympatric speciation)
分布区域内で生殖的に隔離された集団が生じる可能性がある。例えば倍数体が生じた場合、4倍体と2倍体との間に生じた子孫は生殖能力を欠く。多くの高等植物はこのような倍数体の出現により進化してきたと考えられている。このように同じ地域の個体群でも生殖的、生理的、生態的な隔離が生じた場合、種の分化が行われる可能性がある。
トマトはなぜ赤い―生態学入門